包装の品質

包装は安心と安全を守るものでなければなりません。従って、包装メーカー、包装サービス提供会社は、品質を十分に確保する必要があります。包装業界に限りませんが、企業は消費者を守るという社会的責任を負っています。欠点が見つかれば、直ちに改良に取り組むことのできる体制が整っていなければならないのです。

では包装業界では、具体的にどのような仕組みが設けられているのでしょうか。皆さんもよく耳にされるかと思いますが、日本では「日本工業規格」「日本農林規格」と呼ばれる基準が設置されています。これにより、どの企業も当該基準を満たさない限り、取引できない仕組みとなっています。また、単に官庁の定める規格を守れば良いというものでもなく、業界ごとに独自の規制、基準を設けているのが一般的です。何故なら、公的基準、規格は限界品質を定めているに過ぎず、それを守るだけでは十分な安全を確保できないからです。

業界ごとに定める基準、規格は、各企業に厳格な管理を求めています。ですから必然的にその管理体制が文書化されることになり、ほとんどの企業は記録、保存しています。では包装業界では、具体的にどのような品質管理がなされているのでしょうか。日本工業規格を繙いてみると、包装に関するものだけでも「一般」「包装材料」「衝撃包装」「結束材料」「包装仕様」「試験方法」といった分類が存在します。

そしてこれらの分類は、国際的な基準と矛盾しないように定められています。因みに国際的基準として筆頭に挙げられるのが、国際標準化機構の規格です。

日本農林規格の方を繙いてみると、食品との関係性の強い事項が列記されています。適合品にはいわゆるJASマークが付与されますが、このマークが無かったとしても、品質表示は全ての企業に義務付けられています。

   

包装とロジスティクス

消費者に完全な商品を届けるためには、ロジスティクスにおける包装材の役割が重要になります。

商品の質を保ち、消費者の需要に見合った数量を正確に包装し、運搬に支障のないような方法で包み上げ、一時保管も可能なように密封することが求められます。見た目の印象も考慮しなければなりませんし、価格も適切な設定が必要になります。これらの制約をクリアした包装材こそ、各メーカーに好まれるのです。

例えば、プラダンという緩衝材の場合は、組み立てて箱として使用することも、そのまま緩衝用のシートとして使用することも出来ます。

しかしどうしても運搬中に商品に損害が生じるケースもあり、その原因は様々です。

包装材が原因となることもありますが、輸送手段や人的ミス、突発的な事故等も考えられます。それでも最近は道路網が発達し、列車や自動車の性能も高まっていることから、包装材さえきちんとしていれば、商品が傷つく事例は減少しています。従って、包装材に求められることは一層高まっていると考えられるのです。

ロジスティクスの諸相として忘れてはならないのは、インターネットの登場です。これにより、生産者から消費者に直接商品が届けられるケースも増えています。各家庭で少量の商品を何度も購入するようになると、ロジスティクス全体の効率は悪くなり、交通渋滞も起きやすくなります。

こうした無駄を少しでも減じるべく、配送のあり方も変容しています。簡易包装で配送したり、サードパーティロジスティクスが展開されたりしているのです。包装材はこうした動きに合わせて、より適切なものが開発されてきました。そしてそれらは利潤追求だけでなく、社会的な要求にも応えるものであり続けてきました。

特に食品や医薬品、家電の包装には、社会全体が関心を払っているため、包装材メーカーも心血を注いできました。品質、衛生、安全、環境に配慮した包装材でなければ、社会的責任を果たせなくなっているのです。