包装機械
包装作業は複雑な工程でもあるため、作業員の安全を図ることも求められます。包装機械の操作に関しては、既に80年代に、日本包装機械工業会によって基準が定められました。この基準に従ったシステムは、「PASS」と呼ばれるマークが付けられた機械で構成されることになります。あくまでも自主規格であり、罰則等はありませんが、この規格のおかげでメーカーも安全対策を何重にも施すようになりました。安全カバーやインターロックスイッチはもちろんのこと、PL訴訟にも対応した確認工程が設けられています。例えばカバーが外れてしまうと、自動的に機会が停止するようになっています。
欧米でも「CEマーク」の付いた機械が信用されています。というよりも、このマークが無ければ事実上機械の運用が叶いません。但し、アメリカのULマークについては、自主規制となっているため、罰則等もありません。より上位の国際規格としては、労働安全衛生に関するものがあります。英国規格協会ではBS8800を定めていますし、その後も何度か改定されています。イギリスだけではありません。ドイツやその他の国でも、労働安全衛生マネージメントシステムへの参与は必須のものとなっています。その代表的なシステムがOHSMAであり、世界的にその進展が期待されています。しかしながら米国が参加していないという弱点もあるため、国際規格としては格下と見做されています。
包装と環境の関係については、これまでも大いに議論されてきましたし、それに応じた対策が施されてきました。環境問題には国際問題と国内問題とがあります。前者の例としては、地球環境問題が挙げられます。後者の例としては、産業廃棄物の処理方法が挙げられます。地球環境問題とは、具体的には温暖化やオゾン層破壊、酸性雨、海洋投棄が挙げられます。